誰がために寿司は廻る

一人暮らしの社会人が好きなことを書きます

空の軌跡

英雄伝説 空の軌跡』というゲームを借りてプレイしている。
まだ序盤のうちだが、ストーリーがしっかりしていてキャラクターが立っているというのが最初の印象だ。
それと、フィールドが驚くほど細かく作り込まれていることに感動した。一番興味深かったのは、街外れの細い路地や建物の隅にある倉庫のような小部屋やホテルのバスルームなど、何もないスペースまでしっかりリアルに作り込まれていることだ。多くのRPGでは、用途のない部屋やスペースはあまり作られないものである。大抵のスペースにはキャラクターがいて話ができたりアイテムが落ちていたりイベントが起こったりする。しかし、空の軌跡では、何も起こらないけれど存在するスペースというものが比較的多い。序盤のうちは、何かあるかと思って行ってみたらズコーーということが連発した。
これはいわばストーリーにおける余白のようなものかもしれない。背景というべきだろうか。例えば主人公たちにとっては用途のない小部屋でも、居酒屋の店主にとっては大事な食糧倉庫だったりする。プレイヤーはその何も得られない空間に足を踏み入れることで、他のモブキャラクターたちの生活感を味わうことができる。こうした細部へのこだわりが世界観を作っていくのだろう。
少し話はそれるが、以前、固有名詞が多く登場する作品は独自の世界観を構築できるからヒットにつながりやすいのかもしれない、などと自分なりに考察したことがあった。

それからイベントシーンの演出も凝っている。すべてドット絵によるグラフィックにも関わらず、ドットのパターンが多くてよく動くから見ていて楽しいし、セリフに顔がついているのも良い。細かなフィールドの上に配置されたキャラクターたちの動きと、セリフと同時にくるくる変わる表情パターンを見ていると、なんだか映画を見ているような感覚になる。落ち着いた音楽と絵柄も好みだ。

それから私は昔からコレクター的な要素が大好きなのだが、このゲームでは依頼を一つ一つ潰していったり、モンスターと戦うことでモンスター図鑑が埋まっていったりするのでとても気に入った。メインストーリーを放り出してついつい寄り道したくなってしまうくらいである。

私は主人公が基本的に喋らない(喋ったとしても「はい」「いいえ」ぐらいの)RPGばかりやってきたので、主人公がプレイヤーの意志におかまいなく喋りまくるこのゲームでは、最初はたまにおいてけぼりをくらっているような気持ちになったりもしたが、すぐに慣れた。映画を見ているようなものだと思ればそれはそれで良いのだ。

少し台本がくどかったり強制バトルが辛いと感じるところもあるが、許容範囲だろう。全体的にみれば、全てにおいて手を抜くことなく作られた充実度の高いゲームだと思う。