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生保営業から内勤に異動した私が思うメリットとデメリット

こんばんは、すしはかせです。

私はもともと生保営業をしていたのですが、3年間の努力が認められ(?)、今年度から本社の内勤になりました。 

今回は、私が営業から内勤になって身をもって感じたメリットとデメリットをまとめていきたいと思います。生保営業だけでなく営業と内勤の比較にも使えます。生保営業はふつうは個人事業主なので、個人事業主と会社員の比較もできるでしょう。

ちなみにこの記事は、一度内転して3ヶ月経ったころに書いたものをもとに、かなり加筆・修正・再編集しています。

 

 

 個人事業主ではなくなり、会社員になった

まずはこれ。制度上の最大の違いです。

歩合がない分、給料が下がった

保険の営業はほとんどが個人事業主です。これは給与に保険の募集手当などの歩合の部分があるためです。

営業から内勤に移ると当然その歩合がなくなってしまうので、成果がダイレクトに給与に反映されず、モチベーションを保ちづらいです。給与明細を見る楽しみも何もありません。

裏を返せば、がんばらなくても給与が下がるようなことはないので、がんばらない人にはいいかもしれません(生保営業はがんばらないと給与がどんどん下がっていきます)。

私は営業3年目のときは成績も比較的よかったこともあって、内勤になって額面1割以上は年収が下がりました。営業1年目の時の給与とさほどかわりません。悲しい。

節税のメリットが受けられない

個人事業主である生保営業は、仕事をする上での経費などを一切会社が負担してくれません。会社でもらえるのは会社のマークが入った封筒とセロテープぐらいで、それ以外はすべて自腹です。

ですがその代わり、そういった出費を経費として税務署に申請することで、実際より収入を低く申告し、その年に払った所得税を年末の確定申告で取り戻すことができます。貧乏人アピールをするのです。

たとえば年収が300万あっても、ありとあらゆるレシートを集めて年収100万だと申告すれば、支払う所得税を限りなくゼロに近づけることが可能です。

なので、会社員の内勤になると、働く上での経費はかからなくなる代わりに、所得税の還付が受けられなくなります。年収も減るし税金も戻ってこないというわけです。なんかだんだんなんで内転したんだかわかんなくなってきました。 

営業にかかる経費にはどんなものがあるのか

生保営業をする上でかかる経費としては、以下のようなものがあります。ちりもつもればでかなりかかっていたように思います。

・お客さんとのアポの喫茶店代(最低でもお客さんと自分の2人分、相手が夫婦だったりすると3人分)

・お客さんに渡すノベルティ(ティッシュ・ボールペン・タオルなどの軽いものから、契約のお礼や結婚祝いなど大きなお礼まで)

・決められた場所以外(お客さんの自宅の最寄り駅、普段別の事業所で働いているお客さんの職場、知人とのアポなど)に仕事で行くときの交通費

・文具代(お礼やお願いのお手紙にかかる便せん・封筒、ペンやホチキス代)

・印刷したプラン・申し込みに必要な書類などの郵送代

・仕事用携帯の契約費、仕事に必要なパソコンのリース料  ←???

・年賀状、暑中見舞いにかかるはがき代・切手代

・スーツ、靴、鞄などの費用(靴や鞄は酷使するので本当にすぐダメになります)

・お客さんや友人との付き合いの飲み代

経費と還付金、どっちがお得?

所得税の還付は年収にもよりますが最大で年間20万~25万程度だったので、営業にかかる費用がそれ以下であればお得ということになります。なお、所得が減ったことによって住民税もかなり軽減されていたので、実際は年間30万以上の節税ができていたはず。

経費をどれぐらいかけるか、言い換えれば「自分の給与をお客さんにどれぐらい還元するか」は完全に営業マンのスタイルによって違います。最初のうちは上司から「お客さんにお礼の品を買え」「手土産を用意しろ」などと強いられることも多いので出費はかさみますが、年次が上がるとそのへんは比較的自由にやらせてくれるようになります。

そうなると個人事業主として還付金をもらったほうがお得、ということになります。

 

働き方が安定した

労働時間が減った

給料だけではなく、労働時間も大事です。

営業はアポイントの都合などで夜遅くまで働くことも多いです。平均すると20時~20時半に会社もしくは営業先を出ていました。お客さんが全てなので、おなかすいたし今日は切り上げて帰るぜ!なんてことはなかなかできません。もちろん、みなし残業の歩合制なのでいくら働いても残業代なんか出ません。

内勤であれば帰る時間もある程度自分で調整できます。平均退社時間も18時半ごろになりました。会社にもよると思いますが、内勤はPCのログや入館証のログが残るため、営業職員と比較すると会社にしっかり監督されていると言えます。

平均して月に2回ほど、多い時だと月に5回ほどあった休日出勤もなくなりました。厳しいノルマを終わらせないと有休を取らせてくれない上司が多いため、有休なんかとる職員は少なかったです。

ノルマで詰められることがなくなった

もちろん内勤にも締め切りはありますが、ノルマ未達で上司に詰められることはありません。ノルマが終わっていないからといって定時後も残業してテレアポする姿勢を見せたり休日にアポを入れたりすることもありません。親戚や友人に声をかけまくることも、しなくていいのです。

ただ、今までどっぷり浸かっていた成果至上主義の反動で、本社で初任給をもらった時は「一日PCの前に座ってるだけで契約とか何も生み出していないのにこんなにお金もらっていいんですか…?」という気持ちになります。営業特有の脳の病気だと思うのでそのうち治るといいな。

勤務時間が少ないので給与は下がりましたが、給与面・肉体面・精神面で安定して、会社にも守られ、長期的に働けるようになったと言っていいでしょう。

生活リズムが整うと健康にもなるし、家で落ち着いて過ごす時間が増え、給与は減ってもQOLが上がります。収入と出費が安定するので、逆に計画的な貯金はしやすくなりました。

 

いろいろな人がいて、いろいろな役職がある

営業のオフィスは「女子校」

生保の営業現場には若い女性しかいませんでした。私は新卒を中心に採用しているオフィスだったのでそうでしたが、おばちゃんやおばあちゃんばかりのところも多いようです。

営業は性格的な面で言えば、営業は愛想がよく人のために動ける人、感情で動く人、女性的な人(女性なので当然ですが)が多いです。一言で言うと「いい人」が多い。そうでない人もたまに紛れ込んできますが、遅かれ早かれ辞めていきます。

少なくとも表面上は、みんな仲良く楽しく笑顔で頑張ろう、みたいな体育会系な雰囲気でした。陰湿な面もあったりはしましたが、気になるほどではありません。

上司に軽口をたたいたり、同期とスキンシップしたり、トイレで駄弁ったり、お菓子を分け合ったり。「会社」というよりは「女子校」でした。かなり賑やかで和気あいあいとした感じ、ふざけて冗談を言って笑える、楽しい感じが私は好きでした(それでもさすがに締め切り前は殺伐としていましたが)。

ですが、オフィスの雰囲気というのはオフィスの長に大きく左右されるものです。ほかのオフィスに行った同期からは、シーンとしていて全く楽しくないと聞きました。

内勤には多種多様な人材が必要

それに対し、本社は老若男女様々な人がいます。人種の幅が広く、愛想が皆無な人も自分の仕事でなければ動かない人も全く気が利かない人も多いです。営業には愛想の良くない女性や自分の意見を強い口調でズバズバ言う女性がほとんどいなかったので、内勤でそういう方に接したときの衝撃といったらなかった(初対面の女性に「つまりどういうこと?ポイントがわかんない」と言われて泣きそうになった)。

ですが、特定の能力が高かったり知識量がすごかったり、人と違ったスキルや経験を持っている人も多いです。そもそも内勤には愛想がそこまで求められていない。そもそも本社は営業とは全くやることが違っていて、多様な人材を抱えるドライな組織の方が良いのだと思います。

 

役職がたくさんあり、意思決定に時間がかかる

営業のオフィスでは、営業職員、営業をサポートするトレーナー、オフィスをまとめるマネージャー(課長みたいなものです)、営業部長(置き物)、ぐらいしか役職がありません。内勤オフィスにはもっとたくさん役職があります。

私が本社では新人なので一番下で、私の上にもう一つ役職があり、その上に課長補佐、課長、部長、執行役員と続き、何かをするときに下から順に話を通していかなければなりません。案件によっては部長止まりで良いものもありますが、逆に重大な案件だと副会長、社長・会長まで確認を取る必要があります。

営業時代は自分とお客さんの一対一のやりとりだけで、困ったときでもとりあえずマネージャーに聞けば何でも解決したのですが、内勤の縦社会に身を置くと何をするにも自分一人で判断することができないのがもどかしく感じます。上司の許可が出てもその上の上司で跳ね返ってくるなんてことは日常茶飯事ですが、こういう体験をすると悪い意味で「会社員」っぽいと感じます。

 

給与が働きに見合っているのか不明瞭

営業オフィスではみんな営業という平等な立場で、年次が違っても資格や成績が同じであれば給与もほぼ同じでしたが、内勤では同じ仕事をしても給与が違うことはザラです。内勤の悪いところは、給与が職位と労働時間によって左右され、働きと必ずしも比例していないという点です。 うちでは正社員は総合職と一般職に分かれますが、営業から異動して最初になるのは一般職です。総合職の方が給与も出世スピードも福利厚生も格段に良く、身分格差を感じます。 余談ですが、先日総合職の男性が営業職員のことを小馬鹿にしたような発言をしていて、ふざけるなと思いました。全社員の給与は営業が汗水たらしてかき集めてきた保険料から出ているのだから、そういうやつは給料をもらわなくて良いとも思いました。私が飛び越えた溝は思ったよりも深かったようです。

 

どちらの働き方にもメリットがある

人と協力して多様な仕事を自分で調整して進める内勤

営業は営業(あるいは営業に関係する雑務)しかやらないのに対し、内勤には数種類の業務が存在します。少なくともうちの部署はそうですがもしかしたら部署によっては毎日同じ業務をしているかもしれません。

会社イベントの手配、外部のお偉いさんのツアーや会議の手配、発表用の資料作り、外部広告のための調整、部内の連絡網のメンテナンス、出張のための庶務手配などなど、数種類の業務を並行してこなしていきます。それらを決められた時間の中で、どうやっていくかを考えて自分のペースで消化していくことで、タイムマネジメント能力が付きます。

営業ばかりだと飽きますが、複数の仕事をできる内勤は飽きが来ないのも魅力です。営業から内勤に移るのが「ずっと同じことを何年も何十年もやるのは無理だ」という動機から、という人も多いです。

一人で外に出かけて人と接する、自由な時間も作れる営業

逆に営業は、究極的に「契約を頂く」という仕事しかしません。仕事内容は限られますが、外に出かけて足を動かし、たくさんの人に会って話ができるという点に魅力があります。

内勤で毎日同じ場所に籠って同じ人と顔を合わせて働くより刺激は多いです。本当にいろんな人に会えますし、嫌なことも嬉しいことも内勤の10倍はあります。人間ドラマや感情の起伏があります。

新人ではなくなると、過ごし方も自由になってきます。アポがなければカフェで自由に過ごしても、カラオケに行っても、家に帰っても良い。個人事業主ですし、保険の営業は常に人手不足なので、どんなにヤバい職員でもまずクビになることはありません。

 

「ノルマさえ終わっていれば何をしていても自由」

その言葉が営業には勇気を与えてくれるのです。そう簡単に終わるノルマではないんですけどね……。

 

まとめ

営業から内勤に異動したら、同じ会社なのにあらゆることが違っていました。社内異動のつもりだったけど間違えて転職しちゃったのかな?って感じです。 一部の人には需要もあると思うので(どうやら同業の人や同じ会社で営業をしている人がフォロワーさんに何人かいるようです)、営業と内勤の違いをできるだけ具体的に書き留めました。

こんな感じで異動を総合的に見たら、うーんという感じ。いずれ転職するかもしれませんが、今のところはここで頑張ってみようと思います。

 

長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂いてありがとうございました。